祈り
家から再び出て、また感情の洪水に苛まれた。
あれだけ自分を押し込めない、押し殺さないと誓ってもどうしようもなかったということだ。
そもそも自我がとても震えているので錯乱した状態に自らを陥らせるのが怖かったのかもしれない。
1日明けて、ホテルが満室だったので適当に替え、そうするとチェックインとチェックアウトの時間の問題で5時間ほど放り出されてしまう。今はその暇つぶしに書いている。
祈り。今を、過去を直視しても虚しいだけと分かったのでただ未来に思い馳せることにした。
ともかく自分で身の回りの世話を出来るかが最大の問題にしても、もし仮に何の滞りもなく、私がやっていけるとしたら。
もうそれだけで良いのだけど、もし好きなものを少しずつ何年もかけて集める生活が出来たらどんなにいいだろう。
家具は難しいかもしれないけど、ティーポットのような小さいもの。私は昔からアンティークが好きだ。
急かされるように身を滅ぼすように八つ当たりのように買い物するのではなく、一つ一つ吟味して素晴らしいひとつを大事に大事に持っていたい。
いつまでも絵で稼いでいけるとは到底思えないが、無謀なのだろうが祈らせてほしい。私の呼吸であり稼げる手段だから。
今考えるべきなのは初期の最低限の家具だろう。
ベッドと絨毯と食事スペース。
(ここからは私の細かい趣味の話で、もはやメモなのでもう読まなくて良い)
まあアンティーク品は基本的に好きだけれど一番好きなのはカントリーテイストの素朴かつ少しだけ装飾的なものだ。
例えばロココは少し豪奢すぎると言える。
俗に言うプリンセス家具、それこそ天蓋付きベッド等は少し違う。
ベッドの理想で言うなら禿げた茶色の木材の装飾的なベッドフレーム、シーツは真っ白で良い。レースがあると完全な好みに近づくけれど。
このようなことを考えていると今は一番楽だ。いつでも夢想が自分を助けてくれる。
叶うんだろうか。祈っていようと思う。
そうして初めて自分を殺さなくて良かったと思える。
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